「演劇手法による苦情対応の実践 ~演じるとは嘘をつくことではない~」
「施設長として知っておきたいハラスメントの現状と対応」
開催概要
1.目的
〔演劇手法による苦情対応の実践 ~演じるとは嘘をつくことではない〕
クライアントに対する説明責任と適切な謝罪の仕方について学びます。
~何を伝えるかではなく、どう伝えるか~
「演じる」とは、どういう意味でしょうか? 施設スタッフが招いた不適切支援における育成指導を例にとり考えてみましょう。まず、施設長が施設の管理者という役職になりきることではありません。施設長という役職に感情移入しても相手の心に響きません。スタッフに対して心から関心を持ち「いつも見ているよ」という合図を発信するなど、切なる思いを伝えなければ全く意味がありません。諭す力が必要となります。単に施設長になりきろうとせず、施設長という役割が自分自身に降りてくる。降臨してくるというイメージを想像してください。自分の中にある経験軸を活かし、他者に愛情を伝える気持ちに自分自身を持っていくことを「演じる」と言います。役割を自分自身に落とすためには施設長としての「学びの継続」が肝要となります。
本会のスローガン「深みのある人間づくり」も演じることの必要性からスタートいたしました。「演じる」とは、決して嘘をつくことではありません。ここでは、施設長の社会的責任に対して真摯に向き合うことを「演じる」と言います。
研修では下記の点について共に考えていきたいと思います。
・ クライアントに謝罪をしても、事業者側の言い訳にしか聞こえないのはなぜか。言い回しで気を付けるべきことは?
・ 苦情とクレームの違いを理解し、クライアントの心を動かす(懐に入る)ためには?
・ 不適切な謝罪により、クライアントの不信感を招き訴訟を起こされると、スタッフを守ることもできず、人財の育成や確保もままなりません。そうならないためにはどうするか?
〔施設長として知っておきたいハラスメントの現状と対応〕
近年、福祉の現場では、利用者および家族等による職員への身体的・精神的な暴力、パワーハラスメントやセクシュアルハラスメント等が多数発生しているといわれています。また、対人サービス業を中心に、顧客から迷惑行為を受けるカスタマーハラスメントによる被害が問題となっています。このようなハラスメントは職員の人権侵害のみならず、組織としても貴重な人材の損失につながり、社会的評価にも影響を与えかねません。
本講座は、ハラスメントの考え方や種類、具体的な事例、管理者として対応すべきこと等を学ぶことにより、職員が安心して継続的に働くことができる労働環境の整備を図り、福祉サービスの質の向上につなげることを目的とします。
2.主な内容
〔演劇手法による苦情対応の実践 ~演じるとは嘘をつくことではない~〕
・ アイスブレイク
・ 腹式呼吸の実践
・ 発声練習(アーティキュレーション articulation とは)
・ 2 人ペアにて短い脚本の解釈(読みながら構成の理解~各々のイメージで演じる)
〔施設長として知っておきたいハラスメントの現状と対応〕
(1) ハラスメントの基本的な考え方、ハラスメントの種類、近年のハラスメントの傾向、具体的な事例について理解する
(2) 各種ハラスメントへの対応にあたっての管理者としての心構えや対応のポイント、ハラスメントと公益通報者保護法の関係について学ぶ
3.主催
社会福祉法人全国社会福祉協議会 日本福祉施設士会
4.講師紹介(敬称略)
〔演劇手法による苦情対応の実践 ~演じるとは嘘をつくことではない~〕
日本福祉施設士会会長/社会福祉法人土佐厚生会理事長 藤田 久雄(ふじたひさお)
高知市出身。1979年に 「劇団ひまわり」に研究生として入団。以降、TBSポーラテレビ小説、ニッポン放送「夜のドラマハウス」、演劇集団童夢公演に出演。
民間企業勤務を経て1992年に社会福祉法人土佐厚生会入職、2012年に理事長に就任。介護保険サービス5事業、障害福祉サービス11事業を展開。総勢約300名のスタッフによる高齢者と障害者の複合施設として、高知県が掲げる「高知型福祉」の一翼を担う。
2019年、土佐厚生会の協力により下北沢で上演された就労継続支援B型事業所を舞台とする演劇「ヒトハミナ ヒトナミノ」では監修を担当。同公演を演出した松本祐子氏は第54回紀伊國屋演劇賞個人賞、第27回読売演劇大賞の最優秀演出家賞を受賞した。
〔施設長として知っておきたいハラスメントの現状と対応〕
弁護士法人かなめ 福岡事務所所長・弁護士 南川 克博(みなみかわよしひろ)
兵庫県出身。東京大学法学部卒業後、神戸大学法科大学院修了。2014年弁護士登録を経て2022年に弁護士法人かなめ入所。福岡県弁護士会に所属。
〔主な研修講師実績〕
・ 社会福祉法人における M&A の法的問題点の考察
・ 管理職がおさえるべきハラスメントの知識
・ 海外人材を見据えたハラスメント対応 ~現場の具体的事例から考える~
・ ハラスメント研修(パワハラ・セクハラ・カスハラ対応の注意点)
・ 契約実務の基礎知識
・ 民法(債権法)改正と実務対応 等
5.日程
〔演劇手法による苦情対応の実践 ~演じるとは嘘をつくことではない~〕
令和7年1月29日(水) 13時~16時30分
(閉講後の17:00~18:00に懇親会(任意参加・会費制)を開催します
〔施設長として知っておきたいハラスメントの現状と対応〕
令和7年1月30日(木) 10時~12時、13時~14時30分
2日連続で開催するため、セットでのご参加をお勧めいたしますが、いずれか1回のご参加も可能です。
6.会場
全国社会福祉協議会 第 3~5 会議室
(東京都千代田区霞が関332 新霞が関ビル 電話 03-3581-7819
7.方法
集合形式
8.対象者
(1)日本福祉施設士会会員および会員在籍施設職員
(2)福祉施設の施設長など関係者
※会員ご本人 はもとより、今後、法人・施設の管理業務に就く予定の方の育成に向けても、本講座をぜひご活用ください。
9.定員
各コースとも60名
10.参加費
日本福祉施設士会会員および会員在籍施設職員:1コース 12,000円 / 2コース 24,000円
会員外:1コース 14,000円 / 2コース 28,000円
11.申込締切
令和7年1月15日(水)(定員になり次第締め切ります)
プログラム詳細